最初の構想はだいぶ古いんです。

EIMY湯本プロジェクトの研究員としてわたしが湯本に来た2009年、
東北大の新妻先生から「仙台-川崎薪ストーブの会」のことを聞き、
都市の人が地域の山のことを想う場を作るというのは
おもしろそうだなと思いました。

しかし会員のターゲットをどこにするかとか、
どうすれば会の運営が持続可能になるかとか、
小むつかしいことを考えていたら時間ばかりが流れていき、
2011年に震災と原発事故。

湯本の薪は県内でも汚染がほとんどないことが分かっていて、
それがチャンスだと思っていても、
ほかの問題(リンドウ栽培とか)が山積していて
なかなか手をつけられませんでした。

そんな折、2013年に自宅に薪ストーブを設置すると、
地域内のいろいろな人から「うちのじゃまな木切ってくんねがぃ?」と
頼まれるようになりました。

しかしわたしには一人で木を切る技術もなく、
頼まれても断っていたある日。
羽鳥湖高原の別荘の住人の方から、
薪ストーブで燃やす木がなかなか手に入らないということを聞きました。

そこでひらめいたのがこの会です。
ひらめいたのは…2014年の終わりころだったかと思います。

「じゃまな木」所有者と、薪ストーブユーザーを結び付ければ、
「じゃまな木」を無料で切ってもらえて、薪を無料でもらえる。
面倒なお金のやり取りなどがなくても、組織が回るのではないかと。

そういう話を別荘の人数人にお話をしたら、
それはおもしろそうだということになり、
「地域の「匠」から技術を教わる場にしたい」であるとか、
「地域の人たちと交流するきっかけにしたい」といった
薪のやり取りだけではない部分も肉付けされていき、

2016年10月17日、「湯本じゃまな木切っ会」が発足しました。

DSCN0848

木のことを「じゃま」と言ってしまってよいのか、という意見もありましたが、
「じゃまな木」だからこそ切る価値を生んでくれているわけで、
そこには敬意を払って「邪魔」ではなく「じゃま」とひらがなにしています。

また、「湯田組」もそうなのですが、
ちょっと「ギョッ」とするようなネーミングのほうが
覚えてもらうのに便利ということもあり、
あえて「じゃまな木切っ会」とさせていただきました。

毎年11月の湯本文化祭に合わせて「じゃまな木祭り」という
じゃまな木とその所有者に感謝するイベントも計画しています。
(今年は間に合いませんでしたが)

161020_じゃまな木切っ会民報

切っ会で切る木の樹種は、依頼されればなんでも切るというスタンスなので、
ヤナギの木や針葉樹なんかも含まれてきます。
樹種にこだわりのある人などはなじみにくいかもしれませんが、
すでに伐採依頼がたくさん来ており、
さらに別荘の方からの入会の問い合わせも数件寄せられています。

早速ですがfacebookページを作成して、
イベント情報等をアップしていこうと考えています↓
https://www.facebook.com/jamanaki.yumoto/

ただ、あまり根詰めてパンクしないように、
細く長く活動していければよいなと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。 

つづく